京成本線船橋大神宮下駅から徒歩10分ほどのららぽーとTOKYO-BAYがある場所に,東洋一と豪語した複合娯楽場があった. それが,「汐干狩に海水浴,一日楽しく遊べる海の温泉娯楽場」,「レジャーの王様」を宣伝文句に1955年(昭和30年)11月に開業した船橋ヘルスセンターだ. ヘルス(health)とは「健康」のこと,日本語で言い換えれば船橋健康センターだろうか.
▼船橋駅前の船橋健康センターゆとろぎの湯(千葉県船橋市夏見)の無料送迎バス(2014年ごろ).
船橋ヘルスセンターは,1952年(昭和27年)の試掘によって水溶性天然ガス(メタンガス)とともに褐色を帯びた温泉が出た. これがきっかけとなって,ここに温泉娯楽施設ができた. 少なくても,5本以上の温泉井(おんせんせい)が掘られ,4号井が 40.5℃(ナトリウム塩化物強塩温泉,pH7.),3号井が 35.5℃(ナトリウム塩化物強塩温泉, pH7.4)だった.
船橋ヘルスセンターの広大な敷地には,温泉施設だけでなく,遊園地や海水浴場,プール,ゴルフ場,結婚式場なども併設していた. 温泉施設も充実していて,正面玄関側の浴場に「大ローマ風呂」,その奧に「岩風呂」,大コマ館玄関側に「大滝大風呂」などがあった. 日帰りできる手軽なレジャー(行楽地)として大人気となり,千葉県はもとより県外からも観光バスや鉄道で多くの人びとが来場し,最盛期には年間400万人にもなった.
▼船橋駅前の船橋健康センターゆとろぎの湯の無料送迎バス(2004年ごろ).
この船橋ヘルスセンターの大成功により,同じような「健康」をテーマとした健康センターや健康ランドが全国に作られた. 1966年(昭和41年)にオープンした福島県の常磐ハワイアンセンター (スパリゾートハワイアンズ)も,大きな影響を受けた. 現在も,松戸健康センターゆとろぎの湯(千葉県松戸市新松戸4丁目),みのりの湯柏健康センター(千葉県柏市十余二),市原市の内房薬湯健康センター(千葉県市原市八幡)などが,まだ「健康」の名を付けて営業をしている.
だが,船橋駅北口から無料送迎バスで8分程度の船橋健康センターゆとろぎの湯(千葉県船橋市夏見3丁目)は,2016年3月31日(木)をもって完全閉館した. 25年の営業だった. では,どうして閉店してしまったのだろうか...続きを読む
▼船橋駅前の船橋健康センターゆとろぎの湯(千葉県船橋市夏見)の無料送迎バス(2014年ごろ).
船橋ヘルスセンターは,1952年(昭和27年)の試掘によって水溶性天然ガス(メタンガス)とともに褐色を帯びた温泉が出た. これがきっかけとなって,ここに温泉娯楽施設ができた. 少なくても,5本以上の温泉井(おんせんせい)が掘られ,4号井が 40.5℃(ナトリウム塩化物強塩温泉,pH7.),3号井が 35.5℃(ナトリウム塩化物強塩温泉, pH7.4)だった.
船橋ヘルスセンターの広大な敷地には,温泉施設だけでなく,遊園地や海水浴場,プール,ゴルフ場,結婚式場なども併設していた. 温泉施設も充実していて,正面玄関側の浴場に「大ローマ風呂」,その奧に「岩風呂」,大コマ館玄関側に「大滝大風呂」などがあった. 日帰りできる手軽なレジャー(行楽地)として大人気となり,千葉県はもとより県外からも観光バスや鉄道で多くの人びとが来場し,最盛期には年間400万人にもなった.
▼船橋駅前の船橋健康センターゆとろぎの湯の無料送迎バス(2004年ごろ).
この船橋ヘルスセンターの大成功により,同じような「健康」をテーマとした健康センターや健康ランドが全国に作られた. 1966年(昭和41年)にオープンした福島県の常磐ハワイアンセンター (スパリゾートハワイアンズ)も,大きな影響を受けた. 現在も,松戸健康センターゆとろぎの湯(千葉県松戸市新松戸4丁目),みのりの湯柏健康センター(千葉県柏市十余二),市原市の内房薬湯健康センター(千葉県市原市八幡)などが,まだ「健康」の名を付けて営業をしている.
だが,船橋駅北口から無料送迎バスで8分程度の船橋健康センターゆとろぎの湯(千葉県船橋市夏見3丁目)は,2016年3月31日(木)をもって完全閉館した. 25年の営業だった. では,どうして閉店してしまったのだろうか...続きを読む