千葉県船橋市高瀬町の船橋京葉食品コンビナート南岸壁に,元3代目南極観測船(砕氷艦)しらせ AGB-5002(SHIRASE)が停泊している. すでに2008年に退役し,現役の南極観測船しらせが4代目 AGB-5003 となる.
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3代目南極観測船しらせAGB-5002は,廃船寸前であったが,世界最大の民間総合気象情報サービス会社(株)ウェザーニューズの「気象観測船SHIRASE」として再出発している. 気象観測船といってもほぼココに停泊したままで,艦内で使う水などは陸上からパイプで供給している.
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過去に,東日本大震災の復興支援イベントと海洋観測を目的として,福島県いわき市の小名浜港に2011年7月に移動したことがあるが,自力航行はできないため大型タグボート幸鷹丸に曳航(えいこう)されての移動となっている.
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(株)ウェザーニューズの創業者の故石橋博良(イシバシヒロヨシ)は千葉県生まれだ. 石橋が総合商社安宅産業木材建材部米材部(伊藤忠商事に吸収合併)勤務時代,用船の担当者だった. 1970年(昭和45年)1月,5000本の丸太を積んだ15000トンの空光丸を担当していたが,寄港予定先の大阪港が混雑していたことから,待ちのための滞船料削減のため行き先を福島県いわき市の小名浜港へ変更した.
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だが,1970年1月29日沖縄西方海上に発生した低気圧は,気象庁の予報では「東京サバクにおしめり」,「雨量は5-6mm」であった. しかし,31日の東京地方の雨量は 58mm と,台風級に発達した台湾坊主(南岸低気圧/冬台風)となっていた. 日本列島を縦断し,台湾坊主は各地であばれ,被害が続出する.
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小名浜港に到着した船は巨大な波の力で沈没し,乗組員のうち15人が亡くなる大参事となった. この,小名浜港での海難事故をきっかけとなって海洋気象調査会社オーシャンルーツに入社,その後この会社を買い取って気象会社(株)ウェザーニューズを1986年(昭和61年)に創業することになる.
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ウェザーニューズ所有(現在は一般財団法人WNI気象文化創造センター所有)になってからすでに5年が過ぎ,腐食防止用の塗装も色あせ,一部外板にはサビも見られるようになっていた. そこで,2015年11月18日から対岸の横浜のドッグへ大型タグボートに曳航されて,約1カ月をかけて修繕を行った. 退役後の全面的な再塗装は今回が初めてとなる.
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今回は,外装の再塗装だけでなく,発電機も一新され,冷暖房も全室可能となっている. そして,2015年12月15日,ピカピカになったSHIRASE5002が千葉県船橋市の港に戻ってきた. 2015年12月20日には,船内を会場に,WNI気象文化創造センター主催の気象現象を体験するイベントチャレンジングSHIRASE2015(4回目)が開催された.
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チャレンジングSHIRASE2015(4回目)では,元南極観測隊員による体験談や高校生らによる気象観測機器コンテスト,地元スクールバンドの演奏などがおこなわれた.
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