船橋市のふなばし三番瀬海浜公園は,都心から一番近い潮干狩り場として,地元市民だけでなく,柏や野田,都心などからの家族連れでにぎわう人気の場所だ. 約36億円(プール費用を含む)の費用をかけて,1982年(昭和57年)にオープンした海辺の大規模公園となる.
ふなばし三番瀬海浜公園内には,他にもテニスコートや野球場金魚つり,つりぼり,卓球などの施設がある.
ふなばし三番瀬海浜公園には,1989年(平成元年)に稼働始めた船橋市南部清掃工場(ゴミ焼却場)の余熱を利用したスライダー付の屋内温水プールと,夏季のみの屋外流水プール(流れるプール)があった. 約24億円の費用をかけ,1992年(平成4年)4月29日にオープンした施設だ. 利用料金は,高校生以上800円,小中学生400円,幼児(4歳以上)200円だった.
ふなばし三番瀬海浜公園内プールの施設には,一周300mの流れるプール,最長90mの大小4基のウオータースライダー,25m6コースの屋内プール,子ども向けの深さ60cmのちびっこプール,深さ20cmの幼児用プール,高さ約3mのミニスライダー,鉄砲型噴水などと施設が充実していた. 毎年,子ども連れの家族を中心に約7万人が来場する人気の施設だった.
だが,ふなばし三番瀬海浜公園内プール施設に不運が続く. 温水プールは,船橋南部清掃工場(ゴミ焼却場)の余熱を利用するため,片道約 460m を金属製配管で水蒸気を送っていた. プールが,道路を挟んで反対側になっていること,輸出入の船の港が先にあることなどから大型トラックの行き来する道路だったこと,高温の水蒸気から安全を確保することなどから配管は地下埋設方式にした. この地下配管の敷設工事には3450万円の費用がかかった. 1992年(平成4年)2月20日に完成し,4月29日から使用はじめた.
▼2011年3月11日に発生した東北太平洋沖地震の液状化によって,屋外流水プールは大きく破損した.
だが,たび重なる地下配管の漏水によって運営の一時中止がいく度となくおきる. 1997年(平成9年)1月に1回目の配管損傷事故がおき,2000年(平成12年)2月に2回目,2000年(平成12年)11月に3回目,2001年(平成13年)3月に4回目と,つぎつぎに損傷事故とが続くという事態になってしまう. なんど修理しても壊れてしまうのだ.
過去3回の配管改修工事の総額は2000万円を超え,4回目の改修工事は断念する. しかたがなく,夏季のみ営業の冷水プールとなってしまう.
原因を調査したところ,海を埋立造成した土地から地下土壌には塩分が多く,地下に埋設してある金属製の配管内部を流れる水蒸気の温度差から,一種の電池(土壌系マクロセル腐食,通気差マクロセル腐食)のような状態となり,金属腐食のスピードを速めたことがわかった.
結局,約24億円もかけた温水プール係る事業は2002年(平成14年)4月に廃止された.
それでも,屋外の流水プールは,夏季だけ利用されていた. 不運はまだ続く.
2011年3月11日に発生した東北太平洋沖地震による液状化によって,屋外流水プールが巨大な浮き輪のようになり,地表に浮き上がってしまい大きく破壊してしまったのだ.
結局,屋外流水プールも復旧を断念することになる...続きを読む
ふなばし三番瀬海浜公園内には,他にもテニスコートや野球場金魚つり,つりぼり,卓球などの施設がある.
ふなばし三番瀬海浜公園には,1989年(平成元年)に稼働始めた船橋市南部清掃工場(ゴミ焼却場)の余熱を利用したスライダー付の屋内温水プールと,夏季のみの屋外流水プール(流れるプール)があった. 約24億円の費用をかけ,1992年(平成4年)4月29日にオープンした施設だ. 利用料金は,高校生以上800円,小中学生400円,幼児(4歳以上)200円だった.
ふなばし三番瀬海浜公園内プールの施設には,一周300mの流れるプール,最長90mの大小4基のウオータースライダー,25m6コースの屋内プール,子ども向けの深さ60cmのちびっこプール,深さ20cmの幼児用プール,高さ約3mのミニスライダー,鉄砲型噴水などと施設が充実していた. 毎年,子ども連れの家族を中心に約7万人が来場する人気の施設だった.
だが,ふなばし三番瀬海浜公園内プール施設に不運が続く. 温水プールは,船橋南部清掃工場(ゴミ焼却場)の余熱を利用するため,片道約 460m を金属製配管で水蒸気を送っていた. プールが,道路を挟んで反対側になっていること,輸出入の船の港が先にあることなどから大型トラックの行き来する道路だったこと,高温の水蒸気から安全を確保することなどから配管は地下埋設方式にした. この地下配管の敷設工事には3450万円の費用がかかった. 1992年(平成4年)2月20日に完成し,4月29日から使用はじめた.
▼2011年3月11日に発生した東北太平洋沖地震の液状化によって,屋外流水プールは大きく破損した.
だが,たび重なる地下配管の漏水によって運営の一時中止がいく度となくおきる. 1997年(平成9年)1月に1回目の配管損傷事故がおき,2000年(平成12年)2月に2回目,2000年(平成12年)11月に3回目,2001年(平成13年)3月に4回目と,つぎつぎに損傷事故とが続くという事態になってしまう. なんど修理しても壊れてしまうのだ.
過去3回の配管改修工事の総額は2000万円を超え,4回目の改修工事は断念する. しかたがなく,夏季のみ営業の冷水プールとなってしまう.
原因を調査したところ,海を埋立造成した土地から地下土壌には塩分が多く,地下に埋設してある金属製の配管内部を流れる水蒸気の温度差から,一種の電池(土壌系マクロセル腐食,通気差マクロセル腐食)のような状態となり,金属腐食のスピードを速めたことがわかった.
結局,約24億円もかけた温水プール係る事業は2002年(平成14年)4月に廃止された.
それでも,屋外の流水プールは,夏季だけ利用されていた. 不運はまだ続く.
2011年3月11日に発生した東北太平洋沖地震による液状化によって,屋外流水プールが巨大な浮き輪のようになり,地表に浮き上がってしまい大きく破壊してしまったのだ.
結局,屋外流水プールも復旧を断念することになる...続きを読む