昔の人びとは,人間が住む大地は平らで,地の果てでは天と地が交わり,その向こうには別の世界があると信じられていた. 太陽は東からのぼり西に沈むことから,西洋(ヨーロッパ諸国)の人びとから見た東の果てには,きっととんでもない世界があるはずだと考えていた.
東西を行商をする人びとの間では,「東の果てには黄金の国があるらしい」といったことが口伝えられていた. 東には元(中国)という大きな国があることは知られていたが,それより先のことはまったく判らなかった. そのような伝説に尾びれが付いて,黄金の国では,建物も,砂利も,衣服も,黄金で出来ているという伝説までできあがる. いわゆる,黄金の島ジパング伝説だ.
黄金の島ジパングが一般に知れ渡るのが,13世紀の元(中国)を訪れたマルコポーロの東方見聞録(世界の記述)からと言われている. イスラム商人の伝説と,中国の各地で聞いた話を総合して黄金の国ジパングとしたが,マルコポーロ自身が日本にきているわけではない.
東方見聞録は4冊の本からなり,その3冊目にインド,スリランカ,東南アジア,アフリカの東海岸側の地域とともにジパングが記述されている. ジパング(Cipangu)は,日本の英名であるジャパン(Japan)の語源となる.
東方見聞録のジパングの記述には,「莫大な金を産出し,宮殿や民家は黄金でできていて財宝にあふれている」 また,「ジパングの人びとはぐう像崇拝者であり,外見がよく,礼儀正しいが,人食いの風習(カニバリズム)がある」としている. 日本の民話「かちかち山」も,人食の伝説がもとになっているといわれているが,このような民話が伝わったのかもしれない.
では,黄金伝説はどこから生まれたのか. 黄金の金閣(鹿苑寺)の創建は1397年,大阪城の黄金の茶室が1585年なので,これよりも前の奥州平泉(岩手県)の中尊寺金色堂が伝説化したのではないかと考えられている. 中尊寺金色堂は 1124年(天治元年)建立とされ,堂の扉,壁,軒から縁や床面にいたるまで金箔を貼って仕上げられている. マルコポーロがイタリアヴェネツィアに帰国したのが1295年なので,年代の相関はあっているようだ.
ヨーロッパとアメリカ大陸を結ぶ新航海路を発見したと言われているドンクリストバルコロン(クリストファーコロンブス)も,西廻り航海で黄金の島ジパングを目指した. 北アメリカ大陸を流れる大河ミシシッピ川を見つけており,ここに大陸があることは認識していたが,大陸には興味がなかったようだ. キューバ島やジャマイカ島などの西インド諸島の島を中心に探索している. ここに黄金の島ジパングがあるはずだと信じていたのだろう. 想定したほどの黄金は見つからず,略奪と原住民であったインディアンの大虐殺へ突き進む.
そのジパングとされる日本だが,日本人にとっても日の出(ご来光)には特別な意味がある. 新年に「初日の出を拝みに行こう」,「初日の出を見に行こう」と,まだ暗い元日(お正月)の朝に大勢の人が出かける. 必ず初日の出が見れるとして,飛行機から初日の出を見るツアー(普通席で 7.7万円ほど)もある.
実は,元旦に初日の出を拝むようになった風習は比較的新しく,明治以降に広まったようだ. 明治以前は,四方排(しほうはい)と言い,東西南北の方向を向いて,1年間の豊作と無病息災を祈っていた. かつての日本人は,太陽よりも月の方が神秘的と考えていた.
島(南鳥島など)を除く,北海道,本州,四国,九州で一番早く初日の出を見られるのは富士山の山頂で,日の出時刻は午前 6:42 ごろとなる. 山も除く,北海道,本州,四国,九州でいちばん早い初日の出は, 千葉県銚子市の犬吠埼(いぬぼうさき)で,日の出時刻は午前 6:46 ごろとなる.
東京都などの大都市圏では,高層ビルがたち並び,初日の出を拝むのは大変だ. 高層マンションの高層階の東側の部屋でないと難しい. 大晦日から元旦にかけて臨時列車が出るとはいえ,遠く離れた千葉県の銚子崎まで行くのも大変だ. 東京都内で,絶景の初日の出スポットが見れる場所がある. それが,JR東京駅から京葉線で約15分の東京都立葛西臨海公園だ. 元旦に限り,午前 6:00 からの入場できるようになり人気が出ている. 大晦日の深夜の特別番組を見てから,始発の電車で十分間に合う.
葛西臨海公園の初日の出スポットは,東京湾の海面から太陽が昇るわけではない. ここは,東京ディズニーリゾート(TDL)の後ろから昇る初日の出が楽しめる. 場所をうまく設定できれば,東京ディズニーランドのシンデレラ城の真後ろから昇る初日の出を見ることができる. 日の出前の薄暗い空に,東京ディズニーランドのシンデレラ城やビッグサンダーマウンテンがシルエットで浮かび上がり,幻想的な風景となる.
この日は,東京ディズニーリゾートも大晦日から元旦にかけて夜間営業をしているが,東京ディズニーランド(TDL)内から初日の出を見ることができない.
ここ数年は,1万人近い人が訪れるので,すでに穴場スポットといった状態ではないが,広い公園なので押し合うといった状態ではない. 人が多いので,高校生のグループでも安全に初日の出を見ることができる. とにかく寒いので,防寒具(ヒートテックなど)だけは必須となる. では,どこで待てば,東京ディズニーランド(TDL)のシンデレラ城の真後ろから昇る初日の出を見ることができるのだろうか...続きを読む
東西を行商をする人びとの間では,「東の果てには黄金の国があるらしい」といったことが口伝えられていた. 東には元(中国)という大きな国があることは知られていたが,それより先のことはまったく判らなかった. そのような伝説に尾びれが付いて,黄金の国では,建物も,砂利も,衣服も,黄金で出来ているという伝説までできあがる. いわゆる,黄金の島ジパング伝説だ.
黄金の島ジパングが一般に知れ渡るのが,13世紀の元(中国)を訪れたマルコポーロの東方見聞録(世界の記述)からと言われている. イスラム商人の伝説と,中国の各地で聞いた話を総合して黄金の国ジパングとしたが,マルコポーロ自身が日本にきているわけではない.
東方見聞録は4冊の本からなり,その3冊目にインド,スリランカ,東南アジア,アフリカの東海岸側の地域とともにジパングが記述されている. ジパング(Cipangu)は,日本の英名であるジャパン(Japan)の語源となる.
東方見聞録のジパングの記述には,「莫大な金を産出し,宮殿や民家は黄金でできていて財宝にあふれている」 また,「ジパングの人びとはぐう像崇拝者であり,外見がよく,礼儀正しいが,人食いの風習(カニバリズム)がある」としている. 日本の民話「かちかち山」も,人食の伝説がもとになっているといわれているが,このような民話が伝わったのかもしれない.
では,黄金伝説はどこから生まれたのか. 黄金の金閣(鹿苑寺)の創建は1397年,大阪城の黄金の茶室が1585年なので,これよりも前の奥州平泉(岩手県)の中尊寺金色堂が伝説化したのではないかと考えられている. 中尊寺金色堂は 1124年(天治元年)建立とされ,堂の扉,壁,軒から縁や床面にいたるまで金箔を貼って仕上げられている. マルコポーロがイタリアヴェネツィアに帰国したのが1295年なので,年代の相関はあっているようだ.
ヨーロッパとアメリカ大陸を結ぶ新航海路を発見したと言われているドンクリストバルコロン(クリストファーコロンブス)も,西廻り航海で黄金の島ジパングを目指した. 北アメリカ大陸を流れる大河ミシシッピ川を見つけており,ここに大陸があることは認識していたが,大陸には興味がなかったようだ. キューバ島やジャマイカ島などの西インド諸島の島を中心に探索している. ここに黄金の島ジパングがあるはずだと信じていたのだろう. 想定したほどの黄金は見つからず,略奪と原住民であったインディアンの大虐殺へ突き進む.
そのジパングとされる日本だが,日本人にとっても日の出(ご来光)には特別な意味がある. 新年に「初日の出を拝みに行こう」,「初日の出を見に行こう」と,まだ暗い元日(お正月)の朝に大勢の人が出かける. 必ず初日の出が見れるとして,飛行機から初日の出を見るツアー(普通席で 7.7万円ほど)もある.
実は,元旦に初日の出を拝むようになった風習は比較的新しく,明治以降に広まったようだ. 明治以前は,四方排(しほうはい)と言い,東西南北の方向を向いて,1年間の豊作と無病息災を祈っていた. かつての日本人は,太陽よりも月の方が神秘的と考えていた.
島(南鳥島など)を除く,北海道,本州,四国,九州で一番早く初日の出を見られるのは富士山の山頂で,日の出時刻は午前 6:42 ごろとなる. 山も除く,北海道,本州,四国,九州でいちばん早い初日の出は, 千葉県銚子市の犬吠埼(いぬぼうさき)で,日の出時刻は午前 6:46 ごろとなる.
東京都などの大都市圏では,高層ビルがたち並び,初日の出を拝むのは大変だ. 高層マンションの高層階の東側の部屋でないと難しい. 大晦日から元旦にかけて臨時列車が出るとはいえ,遠く離れた千葉県の銚子崎まで行くのも大変だ. 東京都内で,絶景の初日の出スポットが見れる場所がある. それが,JR東京駅から京葉線で約15分の東京都立葛西臨海公園だ. 元旦に限り,午前 6:00 からの入場できるようになり人気が出ている. 大晦日の深夜の特別番組を見てから,始発の電車で十分間に合う.
葛西臨海公園の初日の出スポットは,東京湾の海面から太陽が昇るわけではない. ここは,東京ディズニーリゾート(TDL)の後ろから昇る初日の出が楽しめる. 場所をうまく設定できれば,東京ディズニーランドのシンデレラ城の真後ろから昇る初日の出を見ることができる. 日の出前の薄暗い空に,東京ディズニーランドのシンデレラ城やビッグサンダーマウンテンがシルエットで浮かび上がり,幻想的な風景となる.
この日は,東京ディズニーリゾートも大晦日から元旦にかけて夜間営業をしているが,東京ディズニーランド(TDL)内から初日の出を見ることができない.
ここ数年は,1万人近い人が訪れるので,すでに穴場スポットといった状態ではないが,広い公園なので押し合うといった状態ではない. 人が多いので,高校生のグループでも安全に初日の出を見ることができる. とにかく寒いので,防寒具(ヒートテックなど)だけは必須となる. では,どこで待てば,東京ディズニーランド(TDL)のシンデレラ城の真後ろから昇る初日の出を見ることができるのだろうか...続きを読む