船橋市周辺には,中央競馬の中山競馬場,地方競馬の船橋競馬場,船橋オートレース場(2016年3月で廃止),競輪(場外:サテライト船橋),競艇(場外:ボートピア習志野),そして船橋駅周辺には多くのパチンコ店が占領していることなどから,船橋市はギャンブル王国ギャンブルタウンなどともいわれる.
20160306_船橋市古作1_JRA中山競馬_藤田菜七子_1515_DSC0822120160306_船橋市古作1_JRA中山競馬_藤田菜七子_1516_DSC08224
船橋市は,高度成長期時代に急激に人口が増えたことにより,小中学校は慢性的な定員オーバーの状態となっていた. そのような状態を解消すべく,学校などの施設建設に公営ギャンブルの収益金が活用された.
20160306_船橋市古作1_JRA中山競馬_藤田菜七子_1526_DSC0826620160306_船橋市古作1_JRA中山競馬_藤田菜七子_1526_DSC08268
だが,若い世代のギャンブル人口が減少するなか,船橋オートレース場が2016年3月をもって廃止,千葉競輪が2017年度末をもって廃止などと,売上げの低迷から廃止に追い込まれている.
20160306_船橋市古作1_JRA中山競馬_藤田菜七子_1531_DSC0827720160306_船橋市古作1_JRA中山競馬_藤田菜七子_1531_DSC08281
特に,船橋オートレースは,船橋市に 197億円,千葉県に 187億円を一般会計に繰り入れられ,市民や県民のために使われてきた. しかし,今後施設の耐震工事や走路改修,車券発売システム更新などに 14億2900円が必要と試算され,これを回収することは困難ということから完全廃止が決定した.
20160306_船橋市古作1_JRA中山競馬_藤田菜七子_1532_DSC0828420160306_船橋市古作1_JRA中山競馬_藤田菜七子_1535_DSC08290T
地方競馬の船橋競馬場においても,客の高齢化にともない赤字ギリギリの経営が続いている. 南関東4競馬場(大井,浦和,川崎,船橋)の中で唯一ナイターが開催されていなかったが,長年の悲願だったナイター(愛称:ハートビートナイター)を導入して売上増加と入場者の増加を目指している.
20160306_船橋市古作1_JRA中山競馬_藤田菜七子_1536_DSC0829820160306_船橋市古作1_JRA中山競馬_藤田菜七子_1536_DSC08303
一方,JRA(日本中央競馬会)は,勝馬投票券の発売金から返還金を引いた売得金(ばいとくきん)が,1997年に4兆円を突破したものの,それ以降下落傾向に歯止めがかかららず,2012年には約 2兆4000億円とピーク時の6割程度にまで落ち込んでいる.
20160306_船橋市古作1_JRA中山競馬_藤田菜七子_1558_DSC0832220160306_船橋市古作1_JRA中山競馬_藤田菜七子_1558_DSC08325
だが近年は,4年連続で微増に転じている. 2015年の売得金は約 2兆5834億円(前年比103.6%),入場人員は631万7073人(前年比102.8%)となった. JRAの回復は,中山競馬場でおこなわれる有馬記念を軸とした広告の大量投入したこと,女性向けの「UMAJO(馬女)」の展開などで女性客の開拓がある程度できたことなどが実績として表れた.
20160306_船橋市古作1_JRA中山競馬_藤田菜七子_1528_DSC0827520160306_船橋市古作1_JRA中山競馬_藤田菜七子_1528_DSC08274
2016年3月5日-3月6日の中山競馬場には,いつになく多くの競馬ファンが集まっている. それはどうしてなのか...続きを読む