ここ10年ほど前から,街中やショッピングセンターでキャスターが付いたスーツケースのキャリーバッグが増えている. 海外では,底に車輪がついたカバンをトロリーバッグトロリーケースとも言う. また,日本の若い世代では,擬音でコロコロカラカラ,ガラガラとも呼ぶ.
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かつては,スチュワーデスか,高齢者の歩行補助用としてのショッピングカート,コミケ(同人誌即売会)でコスプレ衣装を入れるオタクが利用するくらいだった. だが,最近は若い世代が駅やショッピングセンターで転がす姿をよく見かける. 旅行に出かけるためでもないようだ.
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どうも,買い物をしたものを入れて帰るためのもののようで,利用用途は高齢者の歩行補助用と変わらないようだ. リュックサックの方が歩きやすいような気がするのだが,ファッションアイテムの目的の場合もあるようだ. 数千円程度から購入することもできる価格になったことと,初売りの福袋としてキャリーバッグを利用することが多くなったことも背景にある.
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また,キャリーバッグの航空機内持ち込む乗客が急増し,機内の荷物棚に収納できずに出発が遅れたりするケースが続発した. そのため,2009年12月から持ち込み手荷物のルールが厳格化され,規定を超える大きさの荷物が保安検査場を通過できなくなった. 結果,キャリーバッグが小型化し,4輪キャスターから2輪キャスターへと変化し,立てた状態で転がすことができにくくなっている.
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だが,駅などでこのキャリーバッグと接触してケガをする事故や, エスカレータからキャリーバッグが転がり落ちる事故, 駅ホームで電車との間に挟んで電車を遅らせる事故などが多発している.
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中には,損害賠償になっている事例もあり,JR東日本や東京メトロなどでは,ポスターの掲示などで注意を呼び掛けている. また,(独)国民生活センターにも,多くに事故報告が寄せられている. ネットでは,「引っかかって転ぶほうがおかしい」といった利用者側の強気の発言もあるが,ケガをした場合ほとんどがキャリーバッグ利用者(管理者)側が賠償を負うことになる.
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社会問題化しているキャリーバッグだが,JR東京駅では冬季間に大きな問題となっているキャリーバッグがある...続きを読む