
今後,主要海外旅行客となるのは,ベトナムやタイ,インドなどの発展途上国の旅行客となることを考えると,2カ国語までで十分であろう。

今回の「
液晶ディスプレイ式(LCD)電光掲示板」は,訪日外国人旅行客にもわかりやすいよう「駅ナンバリング」にも対応している。

「
駅ナンバリング」とは,路線記号と駅番号を組み合わせてつけられた記号となる。

京葉線東京駅であれば「
JE01」,舞浜駅であれば「
JE07」,南船橋駅であれば「
JE11」,中央・総武緩行線の船橋駅であれば「
JB31」となる。

日本語読みの駅名をローマ字にした名称だけでは,訪日外国人旅行客には識別しにくい。

この時期に更新された理由としては,「
東京オリンピック2020」に向けてのグローバル対応のためだったと思われる。

2020年1月時点で訪日外国人旅行者数は 200万人以上にもなっていたが,だが,
コロナウィルス感染症(COVID19)のパンデミック(世界的まん延)によりほぼゼロになってしまった。

「東京オリンピック2020」も1年延期されたが,海外の秋冬の感染状況を考えると,1年後の開催も難しい状況だ。

だが,国際オリンピック委員会(IOC)および関係者は「(東京オリンピックは)99.99%中止はない」と言い切る。

2020年11月,「
トーマス・バッハIOC会長」の来日予定にあわせたように,11月から東京オリンピックチケットの払い戻しを始める。

IOC は,「特例として投票なしで2032年再開催」案を持ってくるのではないかという説が出ている。

JR東日本は,施設(機器)や新サービス導入や投資金額などを,長期計画(経営ビジョン)の中で描いている。

「電光掲示板」の更新もその計画のひとつとして行った。

今回の「
電光掲示板」の更新は,東京支社管内の28駅が対象となり,2020年7月までに更新された。

京葉線においては,東京駅と八丁堀駅,越中島駅の3駅が対象となった。

その他にも,中央・総武線(各駅停車)で5駅。

中央線(快速)で2駅。

山手線で16駅,京浜東北線で6駅が更新された。

かつての,「電光掲示板(旅客案内表示装置)」は,「字幕回転式」や「反転フラップ式(通称,パタパタ)」だった。

1988年ごろから「発光ダイオード(LED)化が始まる。

当初は赤色単色だったが,緑と赤の2色となり,同時に点灯させて「だいだい色」を出していた。

1993年には高輝度青色発光ダイオードが開発されていたが,駅の「
電光掲示板」は10年から17年ほど長期間使われるため,寿命の短い青色発光ダイオードは使われなかった。

1997年ごろから「白色を含めたフルカラーLED」となる。

そして,2007年ごろから「
液晶ディスプレイ(LCD)式」が導入され,現在につながる。