JR京葉線東京駅の,「電光掲示板(旅客案内表示装置)」が,最新の機器に更新された。
▼最新型の「フルカラー液晶ディスプレイ(LCD)式電光掲示板」。
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京葉線のコンコースに設置されていた「電光掲示板」は,「発光ダイオード(LED)式電光掲示板」だったが,これが最新型の「フルカラー液晶ディスプレイ(LCD)式電光掲示板」に更新された。
▼旧型の「発光ダイオード(LED)式電光掲示板」。
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新に設置された「液晶ディスプレイ(LCD)式電光掲示板」の機器では,75インチクラスの液晶ディスプレイを横に3枚つないだ構造となっている。
▼最新型の「フルカラー液晶ディスプレイ(LCD)式電光掲示板」。鮮明で分かりやすい。
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液晶ディスプレイ式(LCD)方式電光掲示板」に更新されたことで,より精細で柔軟な表示ができるようになった。原理的には,ここに写真や動画を表示させることも可能だ。
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新型「液晶ディスプレイ式(LCD)方式」は,民生用液晶ディスプレイ部品などを活用しているため,従来の「発光ダイオード式(LED)方式」よりもコストダウンにもなっていると思われる。
▼最新型では,各駅と快速,特急別に停車する駅は一目でわかる。
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ただ,動く歩道に設置されている「電光掲示板」は,従来の「LED方式電光掲示板」は,そのままとなっている。設置された年度の違いによリ更新対象にならなかったと思われるが,ここの「電光掲示板」も数年内に更新されるものと思われる。
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新しい電光掲示板では,日本後と英語の2カ国語には対応しているが,社内案内板では標準となっている中国語や韓国語には対応していない。
今後,主要海外旅行客となるのは,ベトナムやタイ,インドなどの発展途上国の旅行客となることを考えると,2カ国語までで十分であろう。
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今回の「液晶ディスプレイ式(LCD)電光掲示板」は,訪日外国人旅行客にもわかりやすいよう「駅ナンバリング」にも対応している。駅ナンバリング」とは,路線記号と駅番号を組み合わせてつけられた記号となる。
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京葉線東京駅であれば「JE01」,舞浜駅であれば「JE07」,南船橋駅であれば「JE11」,中央・総武緩行線の船橋駅であれば「JB31」となる。日本語読みの駅名をローマ字にした名称だけでは,訪日外国人旅行客には識別しにくい。
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この時期に更新された理由としては,「東京オリンピック2020」に向けてのグローバル対応のためだったと思われる。2020年1月時点で訪日外国人旅行者数は 200万人以上にもなっていたが,だが,コロナウィルス感染症(COVID19)のパンデミック(世界的まん延)によりほぼゼロになってしまった。
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「東京オリンピック2020」も1年延期されたが,海外の秋冬の感染状況を考えると,1年後の開催も難しい状況だ。だが,国際オリンピック委員会(IOC)および関係者は「(東京オリンピックは)99.99%中止はない」と言い切る。
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2020年11月,「トーマス・バッハIOC会長」の来日予定にあわせたように,11月から東京オリンピックチケットの払い戻しを始める。IOC は,「特例として投票なしで2032年再開催」案を持ってくるのではないかという説が出ている。
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JR東日本は,施設(機器)や新サービス導入や投資金額などを,長期計画(経営ビジョン)の中で描いている。「電光掲示板」の更新もその計画のひとつとして行った。
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今回の「電光掲示板」の更新は,東京支社管内の28駅が対象となり,2020年7月までに更新された。京葉線においては,東京駅と八丁堀駅,越中島駅の3駅が対象となった。
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その他にも,中央・総武線(各駅停車)で5駅。中央線(快速)で2駅。山手線で16駅,京浜東北線で6駅が更新された。
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かつての,「電光掲示板(旅客案内表示装置)」は,「字幕回転式」や「反転フラップ式(通称,パタパタ)」だった。
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1988年ごろから「発光ダイオード(LED)化が始まる。当初は赤色単色だったが,緑と赤の2色となり,同時に点灯させて「だいだい色」を出していた。
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1993年には高輝度青色発光ダイオードが開発されていたが,駅の「電光掲示板」は10年から17年ほど長期間使われるため,寿命の短い青色発光ダイオードは使われなかった。1997年ごろから「白色を含めたフルカラーLED」となる。
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そして,2007年ごろから「液晶ディスプレイ(LCD)式」が導入され,現在につながる。
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