最近,「くしゃみが止まらない」という人も多いかもしれない。
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コロナ禍」の中,ウィルス感染症に敏感になっていることから,電車やバスの車内で思わず咳をすれば,マスクをしていても気まずい雰囲気を作ってしまう。
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それは,「秋の花粉症」かもしれない。気温が下がり,乾燥するとインフルエンザウイルスがまん延することから感染症と誤認することもある。
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「春の花粉症」といえばスギ(杉)やヒノキ(檜)の花粉が定番だが,「秋の花粉症」は「ブタクサ(豚草)」,「カナムグラ(鉄葎)」,「ヨモギ(蓬)」などであることが多い。
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特に,関東圏で午前中に「目がかゆい」ということであれば,「ブタクサ(豚草)」の可能性がある。
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ブタクサ」の丈は 1m から 2m ほどで,夏の終わりごろから秋にかけて黄色い花を咲かせる。2ミリほどと小さな花だが,無数の花が連なって咲き,大量の花粉を飛散させる。関東であると9月中旬から下旬ごろがピークとなる。
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もともとは,北アメリカが原産の外来種(帰化植物)で,明治時代初期に日本に持ち込まれた。ペリーの黒船が,最初に持ち込んだ張本人かもしれない。繁殖力が極めて強く,あっという間に全国へ広がった。
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ブタクサ」の花粉は「スギ」の花粉に比べると半分程度の大きさであるため,鼻毛をすり抜け気管支まで侵入する。ブタクサ花粉症」になると,人によっては肌荒れなどが出ることもある。
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また,「ブタクサ花粉症」の状態でメロンやスイカ,キュウリなどなどウリ科の果物などを食べると,イガイガ感やムクミなどの口腔アレルギーになることがある。
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この「ブタクサ」によく似ているのが,「セイタカアワダチソウ(背高泡立草)」だ。
別名,「セイタカアキノキリンソウ(背高秋の麒麟草)」ともいう。
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河川敷や道路わきにはえている背の高い草のほとんどが,「セイタカアワダチソウ」と思って間違いない。
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セイタカアワダチソウ」の根からポリアセチレン化合物を分泌し,これによって他の植物の発芽を抑制し,その場所を独占するしくみを持っている。
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こちらも北アメリカ原産で,戦後急速に全国に広がっている。生態系被害防止外来種(旧,要注意外来生物)に指定されていているが,日本に古くから生息していた在来種「ススキ(芒)」と生息地が競合することから徐じょに置き換わっている。
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秋の十五夜「中秋の名月(2020年10月1日(木))」や「十三夜(豆名月/10月29日(木))」,「十日夜(11月24日(火))」に,「ススキ」を飾ることができなくなるかもしれない。
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