総務省消防庁によると,2016年の総出火件数は 4万3741件で前年より 4354件減少(-9.1%)した. 一方,住宅火災による死者数(放火自殺者等を除く)は 1006人で前年より 9人増加している. このうち 65歳以上の高齢者は 699人となる. 出火原因の第1位は「放火」で 4884件(11.2%),第2位は「たばこ」の 4088件(9.3%)となっている.
習志野市鷺沼1丁目の習志野市消防本部.
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これらの火災の予防または消火などをおこなっているのが消防組織だ. 日本の消防組織は,常勤の地方公務員としての消防士と,ボランティアでおこなう非常勤の民間人などの消防団員で構成される. 消防団員には,少しばかりの手当が支給されるが,ほとんどは団員同士の飲み会で消えてしまう.
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消防団員のほとんどが,地元で生まれて地元で育っている市民が志願している. 地元の人でないとわからないような細い道路や小さな川,各世帯の家族構成まで把握している人もいる. 東日本大震災のように同時多発的に災害がおきると,消防士がすべての地域のサポートはできない. 災害や火災は初期作業や早期非難が重要だ. 地元を知りつくした,地域密着の消防団員だからこそ大きな力を発揮する. 津波や高潮発生時の堤防の水門閉鎖も,近くに住む消防団員の役割になっていることが多い.
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今,南海トラフ3連動地震首都直下地震などの大規模地震の発生が懸念されている. このような大災害時にも,地域住民の安全の確保や,住民避難の誘導などに消防団のしくみが有効とされている. だが,消防団員にも少子高齢化の波が押しよせている. 消防団員の平均年齢は,2016年時点で 40.5歳(85万6278人)となっていて,毎年消防団員の平均年齢は上昇し続けている.
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ボランティアの考え方だけでは限界が見えてきている. その対応策として,消防団員被雇用者(正規雇用)とするところが増えている. 2011年3月の東日本大震災の教訓から,議員立法により「消防団等充実強化法(消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律)」が2013年12月に成立された.
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これにより,企業などに努めていても,特別休暇制度によって勤務時間中であっても消防団活動ができるようになった. また,公務員は兼業,副業が禁止されているが,この法律によって特例で消防団の仕事ができるようになった. 2014年4月時点の被雇用者化率は 72.9% となっている.
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習志野市の市民一人当りの消防予算は 1万6220円,世帯あたりは 3万6240円となっている(2016年度). 近郊の消防予算を見てみると,船橋市の市民一人当りの消防予算は ,9,973円,世帯あたりは 21,641円となっている(2016年度). 市川市の市民一人当りの消防予算は 11,293円,世帯あたりは 23,635円となっている(2016年度).
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2017年1月21日(土) 23:30 ごろ,千葉習志野市で消防車の事故が発生した. 火災現場に向かっていた消防車が緊急走行していた. だが,千葉県習志野市の大久保十字路(交差点)で出合い頭に衝突し,消防車は2台とも大破した. 衝突したはずみで1台は木をなぎ倒した後にマンションに激突して停止した. 道路周辺にはクルマのガラス破片などが飛び散った. この事故で,消防団員6人が軽いケガをした. 幸い火災は別の消防車によって消し止められた...
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衝突した消防車は,習志野市消防団の大久保地区の第5分団(習志野市大久保4丁目,18人が登録)の日野車をベースにした野口ポンプ製普通ポンプ車(2010年購入)と実籾地区の第7分団(習志野市実籾2丁目,18人が登録)の日野車をベースにした野口ポンプ製普通ポンプ車(2015年購入)だった.
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道路交通法では緊急車両の扱いになり,一般車両は停止して緊急車両(消防車)に道を譲る事になっている. 消防車の最高速度は,高速自動車国道の本線車道で100km/h(消防はしご車などの大型貨物車も含む),往復交通が物理的に分離されていない場合の最高速度は 80km/hとなる.
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一般道路は,最高速度指定の道路標識があるなしにかかわらず 80km/hまでとなる. 速度取り締まり中のパトカーや白バイなどについては速度無制限となる. では,信号機がある交差点はどうなるのか. 緊急時は赤信号であっても走行することができる. ただし,減速して安全確認を行うことが前提となる.
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今回習志野市でおきた消防車どうしの衝突は,どちらかの消防車が赤信号で交差点に進入したと考えられるが,赤信号であったことは問題にはならないだろう. 減速して安全確認を怠ったのかどうかが問われることになる.
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消防車の破損状況から,走行速度は 40km/h 程度だったものと思われる. 最高速度 80km/hの消防車の 40km/h 程度の速度が減速にあたるかどうかは別として,結果的には安全義務違反として罰則の対象になるかもしれない.
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この辺は文教地区にもなっていることから,通学時間帯であれば歩道を歩いていた学生たちが巻き込まれていた可能性があった.
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