日本では,古くから味噌や醤油,昆布だし,かつおだしなど優れた調味料が使われてきた. 一方西洋では,トマトソース,マヨネーズなどのソース類が主流となっている. 特にイタリアの家庭では,トマトが味噌や醤油の役割となっていて,「トマト使えば下手な料理はない」とも言われる.
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トマトソースと味噌,醤油に共通するうまみ成分グルタミン酸だ. グルタミン酸は,コンブやチーズ,緑茶などに大量に含まれ,トマト,シイタケ,魚介類などにも多く含まれている. グルタミン酸は,神経伝達物質のひとつで,記憶や学習など,ヒト(人間)が活動していく中で重要な役割を果たしている. ヒトの体で生成できないため,欠乏すると免疫力が低くなり風などを引きやすくなる.
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トマトには,グルタミン酸以外にもアスパラギン酸リコピン(リコペン)も多く含まれる. アスパラギン酸はタンパク質合成に使われ,リコピンは強い抗酸化作用があり,シワやシミの予防など抗老化作用が期待できるという研究もある. トマトの都道府県別生産高では,千葉県が第4位(4万6400t)となっている.
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そのような万能野菜のトマトだが,わずか5種類で材料を混ぜてトマトを置くだけの炊き込みごはんのメニューが人気だ. 用意する食材は,トマトと米2合,オリーブオイル,塩,粗びき黒こしょうだけ. 子ども向けには,ウィンナーなどを入れてもよい.
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2合の米を研いで,まずは炊飯器の2合のラインまで水を入れる. トマトから水分が出ることを見越して,ここから大さじ6杯分の水を捨てる. これが重要. つづいて,塩(小さじ4分の3),黒こしょう(小さじ4分の1),オリーブ油(小さじ2)を加えて混ぜる. 最後にドーンと大き目のトマトを丸ごと乗せる. トマトの皮は向かなくても大丈夫. そして,炊飯器のスイッチを押すだけだ.
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炊飯器のモード設定は,具材に火を通す必要がないので,炊き込みモードでなくてもOK. 快速20分モードでもOKだ.