誕生会やクリスマスなどのデコレーションケーキの定番といえばイチゴがのったケーキだろうか. イチゴは,クリスマス時期にあわせてハウス栽培(温室栽培)されているが,それでも間に合わないので海外からも輸入されている. 日本の生食用(加工用を除く)イチゴは消費量世界一となっている.
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世界のイチゴの収穫量(生食用&加工用)を見ると,1位が中国(299万7504t),2位がUSA(136万869t),3位がメキシコ(37万9464t),7位が韓国(21万6803t),10位が日本(16万237t)となっている. 近年,中国の生産量が急激に増えている.
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都道府県別のイチゴの収穫量(2014年産)でみると,1位が栃木(26000t),2位が福岡(17500t),3位が熊本(11900t),8位が茨城(8880t),9位が千葉(6710t),10位が埼玉県(3760t)となっている. 栃木県は,1世帯当たりの消費量日本一でイチゴ消費王国となっている.
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千葉県南房総や静岡県の伊豆半島は,温暖な気候だ. 本州で一番早く春が訪れるとされる. 千葉県は,首都東京から1-3時間程度で行けることから,全国でも有数のイチゴ狩り王国となっていている. イチゴ狩りと花摘みと海の幸をセットにした日帰り観光バスツアーは,1月くらいから1万円以下で行っている.
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イチゴ狩りの値段は,時間無制限食べ放題から 1000円(大人)くらいから30分 2000円くらいまである. 1月の時期がもっとも高く,月ごとに安くなり,5月が最も安い. また,練乳込みかオプションかによっても値段が違う. 農園によっては練乳持ち込み可能のところもあるが,その場合は容器を持参しないといけない. 最近は,練乳だけでなく,チコレートも選べるところもある.
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高齢者の中には,「イチゴは酸っぱくて苦手」と言う人がいるほど,かつてのイチゴの酸味が強かった. 近年,品種改良が進み,あまおう,とちひめ,紅ほっぺなどと糖度も高くなっている. まだイチゴ狩りには出てはいないようだが,オランダで開発された雪うさぎや天使の実などの白イチゴが注目されている.
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そのようなイチゴ狩りだが,そのイチゴの食べ方でネットで話題になっている...
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イチゴの先端だけを食べて捨ててしまい,つぎからつぎへ食べていくという食べ方だ. 中には,果肉の9割を捨てるものもある. 大名食いとかリス食いとか,先端食いと言われている.
群馬県の農園の大名食いの例.
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イチゴは,先端にいくほど甘い. 甘い方を先に食べてしまうと,ヘタのあるほうが余計酸っぱく感じる. したがって,ヘタを先にとってしまい,甘い先端を手でつまみながらヘタ側から先に食べるという人も多い. そもそもイチゴは酸っぱい果物なのだ.
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このような食べ方に対してネットでは,「もったいない」,「食べ物を粗末にするとバチが当たる」,「日本では食べ物を粗末にするなと教えられてきた」などと,客のモラルを問う声が多い一方で,「おいしくなかったからでは」,「時間内だったらどんな食べ方をしてもかまわない」といった声も出ている. 農園側から見ると,予定していた客が入らないと経営の継続も難しくなる. なによりも,1年かけて育ててきたイチゴが半分以上もムダに捨てられることに耐え切れないという思いの方が大きい.
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同じようなことは,外食産業界でも問題となっている. ビュッフェ方式レストラン(バイキング/食べ放題)や焼肉食べ放題の店などで起きている. 明らかに食べきれない量を取ってきて(注文して),「食べきれない」ことを理由に大量に残すというマナーの悪い客が多発しているのだ. 「食べ残したら罰金を取る」という強い口調の注意書きを書いている店もある.
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ご飯の小盛りメニューがない場合に半分残すとか,肉の脂身は残すなどは常識の範囲内と考えるが,常識外れの食べ残しが一般化してしまうと,料金をあげて客全体で払うことになってしまう. 「罰金」と書いてあっても,ほとんどの場合追加料金を取ることはないようだ. 日本では,昔から「食べ物を粗末にするな」と教えられてきたが,マナーの問題をルールとして書かないといけない客がいるのもどのようなものだろうか.
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