



















▼船橋ヘルスセンター専属女子音楽隊がイベントに参加. ▼1950年10月29日の第1回オートレースと思われる.

















▼わずか2年で閉鎖に追い込まれた船橋サーキット場.



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船橋オートレースは,千葉県と船橋市の共同施行となっていて,収益もほぼ半分ずつになる.
船橋市の累計収益 197億円(千葉県は 187億円)は一般会計へ組み込まれ,公園や学校の整備に広く役立てられた.


だが,バブル崩壊以降,どこの公営ギャンブルも売り上げが減少し,特にオートレース場は厳しい経営に追い込まれる.
船橋オートレースの車券売上額は,1990年度(平成2年度)の 744億円をピークに下降に転じ,2013年度(平成25年度)は1990年度の 86% 減の103億円まで落ち込んでいる.
スタンドをみるとガラガラの状態で,60歳以上の高齢者が多い.


船橋市のオートレース単年度収支は,1997年度(平成9年度)から赤字に転じ,2001年度から実質赤字になり,翌年度の歳入でその不足分を補てんする方法(繰上充用)で対応した.
だが,赤字は解消されず,交付金の特例を申請し,2003年度-2004年度は猶予(交付金支払い猶予特例制度)を受けたことで問題を先送りし,さらに赤字が膨れ上がることになる.


2005年度の実質収支の赤字は4億400万円,特例交付金制度により猶予されていた交付金5億300万円,合計9億700万円の累積債務になってしまった.
経営改善のため,2006年度以降は日本トーター(株)への包括的民間委託になる.
包括的民間委託により施行者収益が保証され,2006年度から単年度収支は千葉県と船橋市は黒字となっている.


5億300万円の猶予交付金(特例交付金)は2012年度で返済したものの,オートレースの実態はファンの高齢化により年 5% ずつ売り上げが減少する状況には変わりがない.
千葉県や船橋市に代わって,民間委託業者が赤字補てんしているに過ぎない.
2014年4月より日本トーター(株)から日本写真判定(株)に民間委託業者が変更されたが,民間企業に赤字補てんさせるような経営が長く続くはずもない(赤字補てんさせるために包括的民間委託しているわけではない).


今後,車券の発売や払戻などの業務のコンピュータシステム(日本トータが導入)を更新(約4億2000万円)しなければならない.
さらに,海岸第1スタンド施設の耐震補強工事(約4億円)や走路改修(約4億円),映像関連装置の更新もしなければならない.
とても,そのような資金は捻出できそうもない.
船橋オート選手会は,「やり方しだいで何とかなるんです」と言うが,根拠がとぼしく説得力がない.
別のやり方があるのなら,小型自動車競走運営協議会も選手会も,15年ほど前から新しい客の開拓をやるべきだった.
危機感がない.
ギャンブル界では,「最後に行きつぐのが競輪かオートか」と言われるが,素人客が入るには敷居があまりにも高いギャンブルでもある.


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