石油や石炭に依存しない,太陽光,風力,地熱,水力,バイオマスなどから電気エネルギーを生み出す発電設備を再生可能エネルギー電源(再エネ電源)という. 2012年7月から固定価格買取制度が導入されていらい,急速に太陽光発電が立ち上がり,再エネ電源の 95% 以上にもなっている. 太陽光発電の 1kw あたりのシステム価格は 35万-40万円前後であることなどから,約4兆円の投資が行われたと考えられている.
千葉県船橋市高根町の中規模太陽光発電設備.
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固定価格買取制度は,「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」の成立により,2012年7月から導入された新制度だ. 固定価格買取制度が施行される直前の2012年6月には太陽光発電の総設備要量は 560万kw 程度だった. それが,2014年6月末時点で 1100万kw の3倍弱にまで急拡大した.
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日本の電源種別構成は,原子力電源に依存しすぎてリスク分散されていなかったことと,他の先進国から比べて再エネ電源の比率が低くかったことの反省から,発電事業者の利潤に配慮し3年間の価格を保証(固定)することによって,新しい民間企業の参入推進をはかった. 2012年度の太陽光発電の電気調達価格は 40円/kwh と設定されたが,ドイツの2011年時の調達価格 24.9円/kWh(18.33EuroCent)の約 1.6倍の戦略的な調達価格とした.
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このような特別優遇処置から,地方の利用されていなかった工場団地や埋め立て地などを利用して,つぎつぎと大規模太陽光発電所(通称,メガソーラー)の開発計画が持ち上がっている. しかしながら,経済産業省が認定した太陽光発電所の容量は 7000万kw 近くに達していたが,実際に発電を開始できたのは 1100万kw と,申請の 6分の1に過ぎない...
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遅れている理由のひとつが,送配電設備の遅れだ.
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発電所で作られた電気を一般家庭や事業所まで届けるためには,送電線を使って長い距離送らなければならない. しかし,送電線に抵抗があり,電力ロスが発生する. この電力ロスをできるだけ下げるために,電気を変電所で超高圧(27.5万V-100万V)に昇圧して送電し,一次変電所(15.4万V),中間変電所,配電用変電所(6600V),柱上変圧器(200V/100V)を経由して家庭などのに配電する.
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地産地消(分散型電源)がもっともエネルギー効率が高いが,需要と供給は必ずしも一致しない. 大規模な太陽光発電所になればなるほど,送配電が難しくなる. 送配電の準備に,2年も待たされる状況となっている. そもそも,大規模集中電源が主で,分散型電源の発想がなかったことが問題だった. 今後は,「大きくつくって遠くに運ぶ」から「近くでつくって手もとで使う」時代になる.
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よく太陽光電源は,「太陽の光をエネルギーにするので枯渇することのないで無尽蔵なエネルギー」とか,「天候に左右されやすい」などとよく言われる. 日本の電力消費は,平たんではなく特徴がある. 真夏の1日をみると,暑さがピークになる 14:00 ごろが最大の消費量となっていて,この電力消費の最大値と最小値の差は,年ねん大きくなる傾向にある. 夏は,ほとんどがエアコンの消費となり,暑い時間ほど電力を使う. 電源開発は,このピーク電力をクリアできるように設計されている. 結局,夜間も含めかなりの電源設備は休んでいる. エアコンと天候は連動し,気温が高いほどエアコンの消費量も増える. 一方,天候がよいほど太陽光電源の効率も高まる. エアコン太陽光電源は相性がよく,ベストマッチッグといっていいのだ.


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